佐藤輝さんインタビュー風景

Our Beach Life
葉山の海と生きるライフストーリー

4年間サイパンでダイビング修行を積んだ後、ダイビングショップNANAを葉山に設立し約15年、葉山の海を愛し続けているダイバーの佐藤 輝さん。

長年にわたり海の移り変わりを見てきたからこそ気づく、美しい海の四季や海藻の減少、魚たちの変化。
そんな、海を知り尽くしている彼が教えてくれたのは、「海が教えてくれる環境のサイクル」について。

これを読んだあとは夏のイメージのあるダイビングを、四季で楽しんでみたくなるはず。

 

葉山の海

今まで潜った中で美しいと感じたスポットはありますか?

「国内だとやっぱり好きなのは葉山の海。特に冬〜春先がおすすめです。

ダイビングが好きな人でも、夏の海の景色しかみたことがないという方も多いと思うのですが、寒い季節の透明度が高い海中はまた違った景色。

プランクトンが多く発生していないので、遠くまで見渡せるほど透き通って、海の青さもより美しく見えるんです。一見、魚が少ないけど、1日2本のダイビングでウミウシを30種類くらい観察できます。

夏は群れになった魚が見えるけど、静かな海でじっくり魚を堪能できるのは、この時期ならでは」

 

葉山の海

葉山の冬の海

まだ葉山の海に潜ったことがない方へ伝えたい魅力とは?

「都内から一番近いというのが、やっぱりメリットだと思います。都内から1時間程しか離れてない海とは思えない美しさ。

また、葉山はヨット発祥の地とも言われるほど、波が穏やか。船で2〜3分離れたところで、十分に楽しめるという気軽さもポイント。

初心者でも潜れるので、海外などリゾート地でダイビングをする前の練習として訪れてくださる方もたくさんいらっしゃいます。ダイビングが好きな方は気軽にリフレッシュとして、これから始める方はカジュアルに訪れてみて欲しいですね」

美しい海を守る“海の森”再生活動について教えてください

「10年前から葉山の海の保全活動として“海の森(海藻)再生プロジェクト”をしています。

海中の変化に詳しい友人のススメで始めた10年前はまだ海藻もたくさんあったので、なぜ必要なの?と思いながらでしたが、カジメという海藻の養殖を単純に楽しんでいました。

必要性に気づいたのは7年前の台風。浅瀬の岩に生えていた海藻が、台風の影響で荒れた波や潮の流れで種ごと崩れ減った姿を目の当たりにしたんです。比べてみると一目瞭然でした。

 

アマモ・カジメ

左:10年前 / 右:近年

また、通常であれば台風がさった後、自然と生えて戻っていくと思うのですが、近年の地球温暖化でそのサイクルが崩れつつあります。

海藻は寒い時期に育つので、高水温の中だとなかなか育ちません。また、高水温で魚が活発なまま冬を過ごすため、少し育った海藻も食べられてしまいます。

そして、海藻がなくなると小魚たちの住処がなくなり、葉山といえば“チャガラ”、“キヌバリ”、“ダンゴウオ”という美しい魚たちがよく見られると言われてきたのですが、見かけることが少なくなってしまいました。

ダンゴウオ
ダンゴウオ

海藻が元通りになるのが理想ですが、“海の森再生プロジェクト”では海のたった一部しか守っていくことができません。

いま私たちにできることは、環境問題に目を向けること。そして、自分たちのできるエシカルなアクションを少しでも行動に移すことだと思います。未来の子ども達も美しい海を見れるようにしていきたいですね」

佐藤輝さんインタビュー風景

海とお酒の思い出はありますか?

「みんなでワイワイ話しながら楽しめるお酒が好きなので、毎年夏に森戸海岸の海の家で飲むのが楽しみです。

リゾートっぽい海の家があり、海外旅行気分が味わえるのもいいところ。特に、サンセットを眺められる時間がおすすめです。

森戸海岸のサンセット

また、年に一回、 スタッフたちとの旅行も楽しみ。今年は沖縄へ行くんです。旅先ではダイビングに熱中したい派と、ゴルフで非日常的なコースを周りたい派に別れて日中は遊び、夜はみんなで集まって泡盛で乾杯。沖縄料理に合わせて、好きなお酒を思う存分楽しみます。

くだらない会話もするし、時には仕事の士気が高まる話も。お客様に安全にダイビングを楽しんでもらうだけではなく、こういうものを見たいといった要望を汲み取りながら、満足していただけるダイビングをどう届けるか…なんて話はみんな熱中して語り合います。

お酒を交えながらの場は、みんなフラットに、年齢や立場など関係なく、仲間として親睦を深められるから大切なひと時です」

SUBRINAを飲んだ感想を教えてください

深みのある味わいのワインで美味しかったです。
毎日海に潜っているので、同じ海で育ったワインだと思うと、それだけで普通のワインより美味しく感じることができました。

品種など詳しくないのですが、ストーリーから選びたくなるワインもあるのだなとSUBRINAと出会って知りました。

NANAみなさんでSUBRINAを飲む